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なぜ、高3の9月に偏差値40から、早稲田に合格できたのか?

「腹の底から入りたい学校」を探せ

受験に成功するには、受験校を決める時、「腹の底から入りたい学校」を探し、

決して今の成績とか苦手科目があるからとかで決めないことです。

試験の合格・不合格はそういうところが探せるかどうかで、最初から勝負がついているということです。

 

実際にそのことを生徒から教えられ、目からうろこの落ちる体験をしました。

 

その生徒は、高3の9月の初めに当学院に入塾しました。

入学の頃は、3年生の半ばなのに、英語の偏差値が40あるかないかでした。

希望大学は明治大学の工学部ということでした。

ご存知のように偏差値が40台で入れる大学はほとんどありません。

 

そんな状態でしたが、当学院には「つがわ式世界一速い英文記憶法」がありますので、

本気でやれば、短期間でもかなりレベルが上がります。

それで入塾を許したのですが、一週間もしないうちに相談があると言われました。

 

本人が言うには、「英語が大の苦手だったので、法学部より工学部の方が英語がやさしいと聞き、そちらを希望していたのですが、『英語はこうすればできる』とわかりましたので、前から希望していた法学部に変えたい」ということでした。それではと文科系用の勉強に入りました。

 

するとさらに2ヶ月ほど経って、また相談があると言われました。

英語がすごく順調で、他の科目もグングン上がっています。

それで、希望を2ランク上の中央大学の法学部に変更したいのですが」ということでした。

 

当時の中央大学法学部は東大より、司法試験に合格者を数多く出しており、中央大学でも飛びぬけて難しい学部でした。なので「えっ?」と思いましたが、本人が自信もあり、「勉強時間も増やします」と言うので、そういう方針にしました。

 

ところがその3週間もしないうちに、また相談があると言って来ました。真剣な顔つきで来られましたので、聞くことにしました。しかし、聞いてビックリです。希望大学のランクをさらに上げたいと言います。

 

「中央法学部以上のところってどこ?」と聞きますと、本人が言うには、「実はずっと前から早稲田大学の法学部に憧れていました。ただ今までは全く不可能でしたから、言いたくても言えなかったの

ですが、ひょっとしたらいけるのではないかと思う成績の上がり方をしています。

ほんの少しでも可能性があるのなら、どうしても早稲田に行きたい。その代わり合格するためにはどんなに勉強してもかまいません」ということでした。

 

10年前の当時は受験生150万人近くおり、その中でダントツの人気大学が早稲田大学でした。「早大『命』!入れるものなら、なんだってします」という生徒が何十万人もいました。

当時の早稲田大学法学部の合格平均偏差値は72です。9月の段階で40そこそこの偏差値の子が入れるとは思えません。

 

しかし、そこは、本人には言わずにぐっと我慢し、あと2ヶ月ほどで合格できるレベルまで行くには半端でない勉強量がいるよ、覚悟はあるの?」と言いました。「あります」としっかり答えたので、それならやってみようということになりました。

 

  • 日本一難しい国語問題

それからが彼はすごかったです。いつ寝ているのかという学習時間で、社会のテキストはトイレに行くときも離したことがないとのことでした。学院でも次々とテキストをこなすので、教材を作るのに四苦八苦の状態でした。

彼はつがわ式英文記憶法で結局、総単語数4万語以上含んだ英文を覚えていきました。

 

また、当時の早大は英語だけでなく、国語も日本一難しかったのです。合格点は55%。半分も取れればいいのですが、何しろ小さい国語の辞書には載っていない言葉があり、そこにまた傍線を引いて、選択肢を選べといった具合で、言葉そのものが見たこともない言葉ですから、最初は選びようがありませんでした。

 

これでは、英語でいくら点を取っても、国語で落ちますので、当方も「解き方」を必死で研究しました。その中でも現代国語の「本文を読んで、八〇字以内にまとめなさい」という問題が超難関でした。時間はわずかしかないわけですから。

 

そうして思いついたのが、いわゆる日本文の構成は基本的に一つしかないという点です。

必ず最初に「これから何を書きますよ」と読者に、このあと書くことを書いていなければ、文章として成立しないということです。

そして、それを説明するのに具体的な例が入ってきます。そして、普通最後に「結局何が言いたいんだ」という文章の構成になっています。

 

本来の文章はわかりやすいように、具体例を使ってくるのですが、入試に使われるのは、よりわかりにくくなっているものを採用しています。

しかし、文章の構成の仕方は一つしかないわけですから、途中の具体例も冒頭か末尾の内容に合っていなくてはいけないはずです。俗に言う「テーマに合わせろ」という解き方で合うはずです。それで解いていったところ、傍線部の意味がわからなくても答えは合っていました。

 

他の科目も徹底分析し、合格点が取れるよう指導しました。日本史90%、英語80%、国語55%という目標値を設定して、頑張りました。

ただその年は空前の受験競争になった年で、早稲田大学の各学部に3万人近い受験生がいました。合格者は各学部約700人くらいだったと思います。98%は落ちる試験です。

 

年を越え、勉強は順調に進みました。しかし、いろいろと対策を打ち、やるべきことはやりましたが、いくらなんでも半年で学年ビリからトップになること以上のことをしなくてはならなかったわけで、正直なところ善戦をしてくれても合格はないなと思っていました。

 

そして2月、受験の月です。

早々と明治大学法学部に合格しました。しかし、入学手続きはとりませんでした。「どうしても早稲田に行きたい。落ちたら受かるまで挑戦します」ということでした。腹がびしっと決まっていました。

私立大学の入試日程では、二次募集は別として早稲田大学が常に最後の試験日になります。彼は早稲田の商学部と法学部を受けました。

 

  • 勉強が楽しかった

そして合格発表日です。9月に来たときは、早大どころか、いくらレベルを下げても、どこにも入れないレベルからきているわけですから、どうやって慰めようかと思っていましたところ、電話が鳴りました。

 

「先生、商学部に合格しました」との一声に、まず「うそー!」と思わず声が出ました。

いまだに思い出しますと、目頭が熱くなります。よくやったと思いました。

 

学院に報告に来てくれたとき、一日10時間勉強したと聞き「大変だったね」と言ったところ、

「いや~」と言いました。そのとき何が「いや~」なのか意味がわからずにいました。

 

彼は「いや~、先生、楽しかったです。大変でも何でもないです」と言いました。私は「え?」と答えました。

 

それまで受験勉強はつらいものと思っていた私には衝撃でしたが、まさに目からうろこでした。

本当に腹の底から入りたい大学に入るための勉強は、それが可能性のあるものなら、それ以上に楽しいものはないということです。

 

本人曰く「毎日毎日、合格の山の頂に一日一日近づいていくのがわかるんです」。

よく冬山登山で遭難して命まで落とす人がいます。それを知って、私たちはなんて馬鹿なことをするんだろうと思います。冬山に命をかけて苦しい思いをして登って、何が楽しいんだろうと。

しかし、登っている本人たちは苦しいどころか一歩一歩頂上に近づいていくのが楽しくて仕方ないわけです。それと同じなわけです。

 

それ以来、当学院では希望大学を現在の成績に基づいて考えるのではなく、腹の底から入りたい大学、学部を見つけなさいという指導をしています。

そして、そのためには、何をどう学習すればよいかを指導しています。

  • 模擬試験の偏差値で大学を決めるな

逆に偏差値がこうだから、今の成績では不可能と、希望もしない大学を受験するのは苦痛そのものです。苦痛だから能率が悪い。だから、いい結果が出ない。ますます成績が悪くなり、ランクを落としたところでさえ合格できないということになります。

 

特に国公立大学・私立大学でもセンター試験で受ける人は、センター試験の結果を見て、具体的に大学を決めるわけですから、センター試験を受ける前に希望大学のランクを落とすのは全く意味がないことなのです。

 

各高校の進路相談は秋に行われ、せっかくセンター試験に向けて効果が上がってきたところで「模試」の結果を見て、私から見れば「つまらない」指導が行われます。

 

何かというと「模試の成績をもっと上げたい」と言う生徒や親御さんが多いのですが、受験プロの間では笑い話になっています。いや、悔しい話です。

 

「模試、模試って『模試』という大学がどこにあるんだ」ということです。

 

つまり、センター試験や各大学入試問題と模試の作り方は全く違うのです。

 

極端ですが、早稲田大学の人間科学部の英語は長文が7つ出ます。模試では普通2つです。

たとえ模試で点が取れていても、本番では7つの長文対策をしている生徒に勝てることはありません。模試に対応していては、長文を解き時間が全く足りないからです。しっかり問題を分析しますと、「ここまで違う」と言いたいほど違います。

 

ですから、模試の問題タイプと同じタイプの問題を出す大学は1校もなく、「センター模試」と書かれてあっても、名前だけで見かけだけが似ているものが多いのです。

 

この時期は模試に丸一日つぶし、しかも結果を見て、がっくりするなどという負担を負うくらいなら、模試を受けるより、1分でも多く、1問でも多く取るための本番に向けて勉強したほうがいいのです。

 

大学受験を考えている人は、1年生でも3年生でも、できる限り早く腹の底から入りたい大学を探すことです。それこそが本当の裏技です。勉強そのものよりも大事です。

 

ちなみに名前の通った予備校でも、入試英文読解の量は20から30文ですが、前途の早稲田大学に受かった生徒は、つがわ式で入試英文の量を5ヶ月で110文くらいこなしておりました。その中に含まれている英単語数は、400語×110=44,000語です(半分以上、同じ単語が重なっていますが)。

 

終わってみれば、合格して当たり前の量をこなしていたのです。

  • 他の学部や大学院にも応用可能です

「子供には腹の底から行きたいところを探してあげてください」と書きました。これは別の言葉で言えば、動機付けとかモチベーションといった内容にあたると思います。しかし、大半の方が、それがわかれば苦労しないということでしょうか。

 

これには実は続きがあり、本当に受験勉強は楽しかったようで、本当に入りたいのは法学部ですということで、翌年、商学部を退学して法学部を受け直し、合格しています。

そのときは、一切指導はしておりません。

合格するための勉強の仕方はわかりましたので、ということでした。

そうです。

つがわ式の理解法・記憶法は、大学受験が終わったら、そこで終わりではありません。

一度身に付けていただけましたら、大学院受験にも応用可能なのです。

 

受験勉強はやり方がわかれば、いちいち、そのたびに予備校などで習わなくてもできるということが証明されました。

どんなものでもうまくいくには、そのコツがあり、目的が達成できるかどうかは、そのコツがわかるかどうかだと思います。

 

そして、そのコツを一つ知ることが大変な利益をもたらすことになると思います。

 

しかし、今の日本では、あまりにそういうコツに対する評価が低すぎると思います。

​それを、つがわ式理解法・記憶法で、ご指導いたします。

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