5分も机に座っていられなかったお子さんが、3時間ぶっ続けで181問中148点に!
名古屋放送「勉強のデキるテレビ!」でのエピソードです。
ある日突然、その番組プロデューサーから
「小学生二人に、一日で一学年分の漢字と読みを覚えさせてくれ」
と依頼を受けました。
(えぇぇ?!そんな無茶苦茶な・・・)と内心思いましたが、
とつい、「わかりました。やってみます」と返事をしてしまいました。
さて、収録当日です。
参加されるお子さんに事前テストを受けてもらいました。
なんと、結果は・・・。
小6の男の子は、小6漢字総数181個の書き取りテストで、たった5つ。
もう1人の小5の男の子は、小5漢字読み総数185個のテストで、読みですら60個しか書けませんでした。
しかも付き添いのお母さんから、「普段、机に5分も座っていられないんですよ・・・」とのこと。
(・・・。あ、これは無理だな)と正直思いました。
果たして、この子たちにちゃんと記憶させ、さらに集中力がもつのかどうか・・・。
いよいよ本番、朝10時スタートです。
驚いたことに、あとで何か小細工しているんではないかと言われないように、5台ものカメラで監視されていました。
私の後ろに1台、子供たち一人ひとりに1台ずつ、教室の後両側に1台ずつ、計5台のカメラの監視の元で実行されました。
まず、つがわ式漢字記憶法を3分くらい指導しました。
最初5つ覚えさせ、また次5つと覚えていきました。
15分もしたら飽きるかなと思い、休憩を考えていたのですが、予想と全く違い、一心不乱に覚えていっています。
30分、1時間と経っても、全く止める気配がありません。
見守っているこちらとスタッフの体の方がキツくてバテバテでした。
途中こちらの方から「いい加減、休まない?」と言っても、聞く耳を持ちません。
40分も過ぎたところ、隣のモニター室でお子さんの勉強している姿を見守っていたお母さんも、
「えー!うちの子どうしたんでしょう?」と思わず声を出し、
今まで見たこともないわが子の姿を驚きの表情で見ておられました。
結局お昼近くになって、「さあ、昼だから飯にしよう」と言いましたが、
ここで何と、二人とも「まだやりたい」と言ってきたのです。
結局それから合計3時間ぶっ通して、ようやく昼食を取りました。
1時間後、後半が始まり、2時間近く最後までやったあと、夕方4時半に最終テストを行いました。
結果は大成功でした。
小6の子が181問中148点、小5の子が185問中171点でした。
数時間前には、たった5つしか書けなかった子がです。
お母さんたちも目に涙を浮かべ、
「信じられない・・・。ありがとうございます・・・」
と大変喜んでおられました。
ですが、本人たちは悔しい表情をしていたのです。
というのも、途中テレビ局が用意したテキストに手違いがあり、
30分以上の中断があったため、覚える時間が減り、その分できなかったからです。
この悔しさの表れは「もっと点が取れたのに」という欲と自信が出てきたという証拠です。
「あっ、これだ!これを引き出してあげることが一番大切なんだ」と子供たちから教えられました。
この体験でわかったこと、それは――
勉強が続かないと言われたお子さんでも、『やり方1つで変身できる』ということです。
勉強ができない、続かないというのは、単に覚え方、集中する方法を知らないだけです。
それがわかると、ゲームのように面白くなるということです。
そして、面白ければ、こちらがとめても「まだやりたい」と言ったように、
「やりなさい、続けなさい」と言われなくても、ずっと続けて自分でやってくれるということです。
何と言っても、一番嬉しかったのが、
帰り際にその子たちの口から「これからは頑張ります」と言ってくれたことです。
顔つきも、来た時の自信なさそうな表情と打って変わって、たくましく、自信に満ち溢れた表情でした。
「あぁ、やってよかったぁ」と指導冥利に尽きる瞬間でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コロンブス学院 『つがわ式』
代表 津川博義