
センター試験の怖さがわかる!国語の古典で点数を取るには
高校生の皆さん、大学受験生の皆さん、こんにちは。
センター試験で結局一番難しい科目は何かご存知でしょうか。
それは国語です。
とくに国語1・2と呼ばれているものです。
他の科目は、満点がそれなりにいると思いますが、
国語の満点は聞いたことがありません。
東大合格者でも、センターの国語は60%位だったという話もよく聞きます。
その理由は色々ありますが、
まず分野が評論文、小説、古文、漢文と4つに分かれており、
その一つでも苦手なものを作っていきますと、
学校で国語が相当出来る人でも120点台です。
又、どの分野も1つしか間違えない状態でしたら、すごくできるということですが、
1題平均8点ですので、すでにそれでもー32点となります。
ですから、学校や模試で相当出来る人も、ほんの少しだけわからないだけで
高得点がとれません。
当学院で見る限り、120点台の人も190点台の人も、実力はほとんど変わりません。
では、どこでその差がつくのでしょうか。
又、どんな勉強をしたらよいでしょうか。
当学院生指導の一部を指導したいと思います。
例年、センターの国語で一番点がとれない分野は古文です。
簡単な方法ですが、間違いなく点がとれる読み方です。
では、1993年度 センター国語 第3問(古文)より
次の文章は『今鏡』の一節で、敏捷(びんしょう)な行動で有名な
藤原成通に関する話である。これを読んで、後の問いに答えよ。
宮内卿有賢(くないきょうありかた)と聞こえられし人のもとなりける女房に、
しのびてよるよる様をやつして通ひ給ひけるを、さぶらひども、
「いかなるもののふの、局へ入るにか。」と思ひて、
「うかがひて、あしたに出でむを打ち伏せむ。」といひ、
したくしあへりければ、女房いみじく思ひ嘆きて、
例の日暮れにければおはしたりけるに、泣く泣くこの次第を語りければ、
「いといと苦しかるまじきことなり。きと帰り来む。」とて、出で給ひにけり。
センターの古文に限りませんが、古文の問題を解くには、
まず省略されている主語をはっきりさせることです。
それができれば、かなりの問題がそれで解けます。
その簡単な方法を指導します。
1:まず、助詞「て」に○をつけて、読むことです。
理由は、現代でも「朝、顔を洗って」「歯をみがいて」「食事をして」と
「~て」とつながっている間は、同じ主語です。
これは古文から来ていると思います。
100%ではありませんが、「~て」がつながっている間は、
同じ主語と思っていいと思います。
2:「を」「に」「ければ」という助詞があれば、90%は主語が変わります。
そういう助詞があれば、変わるかもしれないということで、△をつけて読みます。
3:あと、主語になれる名詞が出てきたら、普通主語はそれに代わります。
基本はこれだけです。
では、実際編をやってみましょう。
1行目の「女房に」の「に」に△です。「女房」の主語から、成通に変わります。
次に、「しのびて」の「て」に○。「やつして」の「て」に○です。
「て」がつながっていますので、同じ主語だと思ってよいわけです。
ここで、問題(ア)「やつして」の解釈はどれか。
1:目立たなくて
2:美しくして
3:気にして
4:強そうに見えて
5:だらしなくして
という問題を解くには、主語が同じですから、「しのびて → やつして」ですから、
1になるわけです。
次に「給ひ」にも○をつけてください。
尊敬語もそれがあれば、登場人物の中で身分が普通は最も高い人と考えられます。
次に、「けるを」の「を」に△。主語が変わります。
成通 → さぶらひども
名詞+(、)は(、)が「が」になります。ここでは「さぶらいどもが」となります。
次、「いかなるもののふ」の名詞+「の」は、「の」が「が」になります。
ここでは、「いかなるもののふが」になります。
次に「と思いて」の「て」に○です。
「 」の中は「さぶらいどもが思っていた」ことなので、
「~と思ひて」で、又、元の主語に戻ります。
つまり、まだ「て」がつながっており、同じ主語です。
次に「うかがいて」の「て」に○
次に「~ければ」に△、主語が変わり、「さぶらいども」 → 「女房」に
次に「なげきて」の「て」に○ 同じ主語が続く。
次に「日暮にければ」に△ 主語が変わる 女房 → 成通
「おはす」という尊敬語がついていますので、成通とはっきりとわかります。
次に「~けるに」の「に」に△ 主語が変わる 成通 → 女房に
次に「~語りければ」に△ 主語が変わる 女房 → 成通
「~とて」の「て」に○
「給ひ」に○ 同じ主語です。
ここまでで、問2が作られています。
問2 傍線部A「いといと苦しかるまじきことなり。きと帰り来む。」の
解釈として最も適当なものを、次の1~5のうちから一つ選べ。
1:私にとってそれほどつらいことではありません。すぐに戻って来てください。
2:私にとって少しも気にならないことです。すぐに戻って来ましょう。
3:あなたを決して困らせるようなことはしません。すぐに戻って来てください。
4:二人の仲は誰にはばかる必要もありません。すぐに戻って来ましょう。
5:二人の仲は決して絶えるようなことはありません。すぐに戻って来るでしょう。
ここで、上記のように読解していれば、「いといと~」の主語は成通です。
選択肢1と3は、主語が「女房」ですから、主語がわかっていれば、
すぐ2と4の2つにしぼれます。
「また、すぐに戻って来るでしょう。」は第3者が主語になり違います。
ただ、問題なのは残された2と4の区別です。
模試や普通のセンター用と書かれている問題と
本物の選択肢の作り方が違うという主張をしてきたのですが、
具体的にはこういうことです。
普通、主語を出して、きちんと読解していけば、答は1つしかありません。
つまり、2か4のどちらかのタイプしかありません。
ところが、センターではいわゆる答が2つあります。
この2つを本文に挿入しても、意味的にどちらもおかしくありません、
あえて言えば、両方を入れて
↓
「私にとって少しも気にならないことです。
二人の仲は誰にはばかる必要はありません。
すぐに戻って来ましょう。」ということだと思います。
それをどっちか選べというのが、センターの問題の作り方です。
読解ができればできるほど、迷う選択肢の作り方です。
こういう作り方は、私の知る限り、センターだけです。
この点で、学校の先生の言う所の、読解力を上げれば点がとれるというのは、
「正しくないように思います」
プラス、いつもどっちのタイプが答なのか、
何年か分の過去問いからわりだした共通したデータがいると思います。
当学院では、「解き方」と言っているのは、すべてこのデータです。
この2つのような答を常にどちらのタイプの方が答なのか、
自分なりのデータを出しておくことです。
そして、本番では、自分の考えで選ぶのでなく、データにかけることです。
失礼ですが、あなたがいかに優秀でも、日本で1~2位の国語のプロの先生に、
心理の読み合いでは勝てる可能性は少ないでしょう。
あなた方が、結局、最後は、「こう考えるんだろう」と読みきって、問題を作っています。
その微妙な作り方は、まるで問題の芸術品です。
模試の問題は、何が言いたい文かわかれば、答は1つしかないタイプがほとんどです。
学校のテストもそうだと思います。
センターの怖さが少しはご理解できたでしょうか。
模試の点をとる学習が、この点に関しましては、
いかに的外れかがわかってもらえたでしょうか。
ついでに、当受講生が、このセンター国語の解き方で満点をとったというのは、
どれほどの快挙か理解できたでしょうか。
当センター国語の解き方指導は、11月頃始めてもらいます。
受講者は、それまでに過去問の2~3年前の1~2年分しか解かないようにして下さい。
本物の過去問以外、解き方の練習ができません。
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